透明と灰と水

自由律俳句

紙袋に包んだそれが

ティッシュに吐いたそれが

愛というなら

愛というなら

なんて低俗なのだろう

問えど使い回しの返答

真実を飲む

和やかな場

手に入れた場

なんて不純なのだろう

越えられない壁ばかりだ

越えたくもないのだ

戻ってこないと知りながら

追いつかねばと思いながら

待ち続けていたいのだ

烙印が私を私たらしめた

言葉を奪った

動けない

知らない

お前はいいよな

父ちゃん母ちゃん兄ちゃん姉ちゃん弟妹友達先生

一人残らずお前の味方

一人残らずお前の味方

隣人を愛せよなんて残酷だ

隙間にすら捻じ込めなくなったものから

失っていく